リゾートホテルのワークライフバランス

ホテル業界は残業が少なく、休日が多い傾向があります。特にリゾートホテルは平日の稼働率が高く、土日に休みを取りやすい点が魅力です。ここでは、リゾートホテルのワークライフバランスを詳しく紹介します。

リゾートホテルのシフト制のリアル

リゾートホテルはシフト制が基本で、早番・遅番などの交代制を採用しています。一部の職種では夜勤が発生する場合もあります。

朝から出勤する早番

早番は朝から出勤し、夕方頃に退勤するシフトを指します。出勤時間は会社によって変わりますが、朝8〜9時に始業し、17〜18時に終業となるパターンが多く見られます。主な仕事はチェックアウト業務やお客様対応など（フロントの場合）です。

早番は朝方シフトのため早めに退勤でき、退勤後にプライベートの時間を確保しやすい点が魅力です。仕事終わりには食事やショッピングも楽しめます。

ゆっくりと出勤できる遅番

遅番は午後〜夕方頃に出勤し、夜間に退勤するシフトを指します。出勤・退勤時間とも会社ごとに大きく異なります。主な仕事はチェックイン業務や館内巡回など（フロントの場合）。清掃や朝食準備に携わる場合もあります。

遅番は出勤時間が遅いため、昼〜夕方頃までゆっくりできる点がメリット。朝が苦手ない人や、夜型の人向きのシフトといえます。

夜勤があるケースも

フロントスタッフなど一部の職種では、夜勤が発生する場合もあります。ホテルは基本的に24時間営業のため、深夜や早朝にもスタッフが常駐します。夜勤の業務は館内巡回や事務作業が中心ですが、チェックインやチェックアウトの対応を求められる場面もあります。

1ヶ月あたりの夜勤の回数や勤務時間は会社によって違います。不安がある場合は、入社前に会社へ確認を取っておきましょう。

ホテルスタッフの残業時間と休日数

残業が多く、休みづらいと見られがちなホテルスタッフですが、実際の働き方は大きく異なります。

残業は意外と少なめ

ホテルスタッフの月平均残業時間は15.9時間（※1 2025年8月4日調査時点）で、他の職種と比べて多いわけではありません。2024年の全職種の平均残業時間は21時間（※2）のため、平均を5時間以上下回っています。

お客様が多い繁忙期は残業時間が増える傾向があります。一方、閑散期は残業が少なく、定時退社できることも珍しくありません。また、十分なスタッフ数を確保しているホテルなど、職場環境によっては残業時間が平均を下回る場合もあります。

休日数は多い傾向

ホテルスタッフの平均年間休日数は107.3日です（2025年8月4日調査時点）。平日休みが多いものの、1ヶ月あたり約9日休めます。仕事とプライベートの両立はもちろん、オンとオフのメリハリが付いた働き方を実現しやすい職種です。

また、会社によっては平均以上の休日数を確保しています。有休などの休日休暇制度も整っているため、他の職種より休日が少ないわけではありません。

有休取得率は平均を下回っている

一方、有休取得率は決して高いといえません。厚生労働省が2024年に実施した調査によると、宿泊業の有休取得率は51.0%、1人の平均取得日数は5.9日でした。全産業の有休取得率は65.3%のため、宿泊業は平均を下回っています。

しかし、働き方改革に取り組む会社は増えており、有休取得率が高い会社も多数あります。今後も業界全体で改善が進めば、有休を取得しやすい環境が整ってくると考えられます。

リゾートホテルはワークライフバランスを取りやすい

ホテル業界の中でも、リゾートホテルはワークライフバランスを取りやすく、メリハリのある働き方がしやすい傾向にあります。

プライベートの時間を確保しやすい環境

繁忙期を除き、ホテルスタッフは残業が少なく、定時退社できる日も多いです。プライベートの時間を確保しやすく、シフトによっては退勤後に家族や友達との食事も楽しめます。

また、シフト制は勤務時間が明確なので、スケジュールを立てやすいこともメリット。プライベートの予定が合わなくなったり、変更せざるを得なくなったりする機会を減らせます。

休むときはしっかり休める

ホテルスタッフは休日数が多く、仕事と休みのメリハリを付けられる点も強みです。ほとんどの会社は週休2日制を採用しており、休日はゆっくりと羽を伸ばせます。仕事に追われる心配もありません。

特に会員制リゾートホテルは平日の稼働率が高いため、土日祝日に休みを取りやすい環境が整っています。土日休みを希望する場合は選択肢に加えてみましょう。

長期休暇制度がある会社も

リゾートホテルの運営会社の中には、長期休暇制度を用意している会社もあります。ホテル業界にとって、年末年始やGW、お盆などの長期休暇は繁忙期にあたり、まとまった休みを取れる機会は多くありません。しかし、長期休暇制度のある会社で働いた場合は、繁忙期以外でまとまった休みを取得できます。

長期休暇があれば、遠方へ出かけることも難しくありません。家族や友達との旅行も楽しめるでしょう。